単発企画『便乗!中野牛丼まつり』


吉野家牛丼復活!


吉野家の牛丼が食えなかったこの2年強。牛丼を食いたい時、中野に住んでいて良かったと思うのは、牛丼太郎の存在です。
今でも謎な、一体どこ産の牛肉か決して明かそうとしない牛丼太郎は、ほんの一瞬だけ豚肉と牛肉を混ぜて牛丼を提供していた時期以外は、ずっと牛丼を提供していた上に値段もリーズナブル。
松屋も遅れてオージービーフ牛めしを再開しましたが、牛丼を食いたい時、僕を助けてくれたのは牛丼太郎でした。
中野では、中野新井通り沿いに、牛丼太郎吉野家松屋が近い距離一直線に存在しています。
松屋がオージービーフ牛めしを再開した後も、僕は牛丼太郎を利用していました。
松屋が期間限定で和牛牛めしを出した時は、さすがに高い値段だと思いながらも、松屋に行きました。
和牛とオージーの味比べをするために、後日再び松屋に行ったりもしました。


その間、吉野家は素通り。


吉野家のカレーや豚丼も、かつて食べましたよ。でも味の記憶は無い。二度も食うことは無いな、と思った記憶しか無い。
そんな昨今、とうとうアメリカ産牛肉の輸入再開。


そして、吉野家牛丼、期間限定復活!


先月の一日限定は、行列の長さに心が折れて、食わず終い。
それが今月は、1日から5日の5日間限定。牛丼再開の需要過多ムードも多少沈滞し、列も途切れがち。
ならば、
今か。
今だな!


前置きが長過ぎました。一回限りの突発企画。
吉野家牛丼復活企画『5日連続牛丼祭』便乗!


『便乗!中野牛丼まつり』


中野新井通りに店を構える牛丼店3店舗の 牛丼並弁当*1 を同時に買い、3店舗の牛丼について違いを分析する企画です。



【1】というわけで、買って来ました、牛丼並弁当。


左から、
松屋牛めし(350円)
吉野家の牛丼(380円)
牛丼太郎牛丼(280円)


フタを開けましょう。



松屋
弁当箱はいつの頃からか、長方形で、フタがクリアな素材のものになっています。
醤油の色味が濃い目。昔からさっぱり味を食いたいなら吉野家、コッテリ味を食いたいのなら松屋とされていますね。確かに色は濃いです。




吉野家
これは写真を撮る為に、上の肉*2を多少ならしました。もちろん家まで運ぶ際に肉が寄ってしまったわけですが、パッと見、肉が少ないように思います。
醤油色は薄いですね。




牛丼太郎
ちょっとピンボケてしまいました。
肉色は松屋に近い。安いのは牛肉が少ないせいだとか、玉ねぎが多いだとか言われてるのを聞いたことがありますが、見た目はそこそこ悪くないと思います。



【2】それじゃ、肉を外してみましょう。


おお。つゆの色は、太郎が一番濃いようです。それとも、並盛にかかるつゆの量が一番多いのかしら。
外して、フタに盛る時に気が付いたのですが、三者ともに、牛肉の大きさが違います。
牛肉一枚の大きさが、


吉野家松屋牛丼太郎


吉野家はおそらく、食べる際に噛み切る必要のある大きさ。その為、枚数的にも若干少ない印象。
松屋は一口サイズ。
牛丼太郎は、一口サイズとクズ肉サイズが半々といったところか。


そうなると気になるのが、肉の重量。
量ってみました。*3



松屋:80グラム
吉野家:60グラム
●太郎:60グラム


松屋が若干肉多めですね。重量では差の無い吉野家と太郎とで、見た目に差があるように見えるのは、おそらくクズ肉がいい具合に散らばって、ライス面を隠しているせいでしょう。
ついでにライスの重量も量っておきますか。*4



松屋:250グラム
吉野家:250グラム
●太郎:275グラム


総重量では吉野家が一番分が悪いようです。
ただし、上の肉を外した状態の写真で見るとおり、牛丼太郎のライス重量は、つゆの多さ・染み込みの誤差かもしれませんな。そうなると、3者ともに、250グラムが正しいかもしれません。




【3】ついでに、添付の七味など
常々思っていましたが、吉野家の七味は辛味が足りない。薄味の七味だなと。
並べてみました。


左から順に、松屋吉野家・太郎の七味。
見た目では、辛さの印象が、松屋吉野家>太郎。
しかし舐めてみると、松屋のが一番辛く、これを 辛口 とすると、吉野家と太郎は大差なく 中辛 といったところ。


ちなみに、写真は用意しませんでしたが、牛丼弁当に添付される紅生姜は色、味ともに大差ありません。
でも、量に関しては多少差がありました。
僕のルーズなキッチンスケールでは細かい重量が量れないのですが、唯一グラム数が表記されている太郎の紅生姜から判断するに、



松屋:4グラム
吉野家:8グラム
●太郎:4グラム


ただし、紅生姜など「くれ」と言えば2つや3つくれるでしょうから、この重量差はあまり関係ないでしょう。



【3】さて、食べてみますか。

松屋
肉の噛み応えは繊維質で、固め。
肉の味付けは濃い目だが、思ってたより濃くはない。酒の香りを感じる。
ライスは柔らかすぎもせず、固くもなく。持ち帰り弁当だから、肉のつゆを吸った分が、ふっくら感を損なわせただけで、もとのライスはそこそこ美味いものだと思える。


吉野家
肉は柔らか目。ただし、ジューシーさには欠ける。
肉の味付けは薄い。醤油味は薄いが、肉自体の脂の味がして、肉の甘さがする。
ライスはパサついている。固くはないのだが、米一粒一粒の皮一枚分が、乾いているような感じ。*5


牛丼太郎
肉は固め。繊維質がどうというのでなく、単に固い感じ。
肉の味付けは濃い目。ライスの染みたつゆの色どおり、松屋より濃いかもしれない。出汁醤油の甘みが強い。
ライスは柔らか目。その上肉のつゆを吸ったせいで、べっちゃりしている。



【4】食い比べて思った。
米が不味いとか肉が固いとか書いたけど、どれも僕は好きです。
食べたいシチュエーションによって、店を変えればいい。


というわけで、僕の考える各店舗の利用シチュエーション。


松屋
持ち帰りをするなら、松屋
そして肉を存分に噛み締めたい時にぜひ。


吉野家
牛肉そのものの味を味わいたいならば、吉野家
肉脂の甘みはここが一番。


牛丼太郎
醤油味の甘さ、旨みを求めるならば、太郎。
ただし、持ち帰りはあまりオススメしない。未だに激安なので、小銭を握り締めて、サッと入ってサッと食うが吉。



【5】歳取ったなぁ……。
上の写真のように各4分の1ほどを味の検分の為に食い、せっかくだから吉野家のをメシとして食おうと思ったのだが、食い切らなかった。
学生の頃なんて、特盛りもいいけど、ガッツリ食うなら並2杯! なんて言ってた自分は、どんなデブだ。まったく。
今僕の目の前に、食いかけの牛丼が3杯、冷え切っています。
今日は『便乗!中野牛丼まつり』だ。一日3食牛丼で過ごします。
合掌。げぇーぷ。

*1:つゆだくにはせず、あくまでデフォルトのお持ち帰りとして。

*2:肉と書きますが、厳密に言うと肉と玉ねぎです。牛丼のライスに上に乗る具を、ここ以下では「肉」と表記します。

*3:我が家のキッチンスケールは25グラム刻みの上、精度の低いバネ量りです。おおよその数字だと思ってください。

*4:面倒なので容器ごと量りました。上にも書いたとおりの量りなので、こちらもだいたいの数字だと思ってください。

*5:実は昔から吉野家派でありながら、吉野家のライスにはこういう不満を持っていた。今回もその印象は変わらない。