『立ち食いそば完全制覇・中野篇』第9回・カレーライス

今日は体調も戻って、がっつりメシを食いたい気分だったので、カレーライスを食べようと思ったわたくし。
体調が戻ったと言ってもクスリを飲んで寝たり起きたりしながら、日が暮れてからの話だ。
「一日一麺」なんていうキャッチフレーズを掲げるうどん屋そば屋をよく見かけるが、わたくしが思うに日本人なら一日一米だな。米を喉に通さないと、きちんとメシを食った気がしない。正直な話。


夜も10時を過ぎてから『駅前そばミミ』にやって来たわたくしは、そんな思いからもうのれんをくぐった瞬間から「カレーライス」と言っていた。
今日の店員はA。今日も機嫌はいいみたい。「いらっしゃい」と言ってくれた。
いつも見ていたが、ここのカレーライスは銀皿で出される。銀と言っても色味だけの話で、ステンレス製なわけだけど。
楕円状の若干深いその皿は、なんだかやっぱり場末のそば屋って感じでいいよね。今時定食屋でも見ない皿だ。
ご飯は柔らかめかな。カレーには立つほどのこわい米がわたくしは好みなのだが、まぁ350円のカレーにそこまで求めない。
銀皿に半分盛られた米に、黄色いカレールーがかけられる。そして赤い福神漬け。目の前にはソース。ソースをだぶっとかけたい衝動を抑えて、まずデフォルトの味の確認のために一口食べる。
うん、全然辛くない。スパイスのスの字も効いてない感じ。
むしろしょっぱい。甘口と中辛の間くらいかな。学食のカレーの味を思い出す。
こうなると遠慮なく、わたくしはソースをかける。
ソースのスパイス辛さで、いい具合の味になる。本格的インドカレーやおしゃれカレーには絶対行わないこのソースかけ行為は、こういう場末カレーへの礼儀だ。
しかし何だこのカレーにソースをかけるということを発明した奴は。えらい。えらいぞ。
わたくしは夢中で食べた。いったい何が美味いのかまったく理解不能だが、安っぽいものが好きなんだからしょうがない。
肉もジャガイモも入ってたし、適度にどろってるルーがまた良いんだよな。
COCO一番屋とかの、野菜もスパイスもしっかり入ってるんだろうけど、きっと完全に溶け切ってるんだろう、さらっとした具無しルーにしか見えないカレーが一番嫌いだ。歯に触る野菜や肉の感触がなきゃあ、ただの味付けライスに過ぎないよ。具が欲しけりゃトッピング追加しな、みたいなやつ。


ただ、ちょっと心配になったのは、今後頼むであろう「玉子カレー」だな。玉子はカレーの辛さをマイルドにするトッピングだと思うんだ。
だから、辛味の無いカレーに、どう生玉子が絡むのか、それは心配ではある。
ソースの辛さは限界があるしね。


そういえば今日、初めて店員Aからお釣りを手渡しで貰ったよ。





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偉いぞ!立ち食いそば
本企画は、東海林さだお『偉いぞ!立ち食いそば』から思い立ったリスペクト企画、縮小再生産です。