忍空 2nd stage

僕が大学に入った頃は、同人活動を始めた時期でもある。パロディ漫画を描いていた。
ちょっと前に、その同人サークルの人から久々に「今どうしているのか」と連絡をもらった。同人を始めた頃というのは、もう10年前だと言う。
10年前に何があったかいろいろ考えて、思い出した。
当時、桐山光侍というマンガ家が突如消えたこと。
それが最近復帰したこと。

同人の事は頭からすっかり離れ、僕は本棚から忍空を取り出し、読み返した。
びっくりした。

マンガ家のアシスタントを勤め、今現在原作者となるべくマンガのシナリオを書いていて、僕はいわゆる「マンガの描き方」というものを多少なりとも学んでいる。

そんな現状の僕が今、かつての忍空を読み返すと、恐ろしいほどに不安になる。絵、構成、コマ運び、セリフ、全てが僕の求める「マンガの描き方」と一致しない。
それが600万部時代のジャンプに掲載され、アニメ化されるほどの人気があったことに違和感を感じる。
読者に?
作者に?
編集者に?
忍空が好きだった当時の僕に?

そんで今日、10年ぶりに再開したという忍空をやっと読んだ。*1
既に第二話。
また驚いた。
ふつう!
驚くほどふつうにマンガ!
かつての忍空に感じた違和感が、ほとんどない。これが10年ぶりの忍空に対する僕の感想。
でもなー。逆にスルッと読めちゃって残念な感じがした。
あれ? 逆に僕はやっぱり昔の忍空が好きなのかしらと。
そういう意味でも不安になった本日。

*1:すいません、立ち読みで。しかも古本屋で